硅肺症 silicosis






 結晶性の二酸化ケイ素silicon dioxide(シリカ)の吸入によって起こる肺疾患.
現在のところ,世界中に最もはびこっている慢性職業病であり,通常は数十年間の曝露の後に,徐々に進行する結節性で線維化性の塵肺症として出現する.非常に様々の職業に従事する労働者,特に噴砂工や多くの採掘労働者が危険にさらされている.
 肉眼的には初期段階では,肺の上部領域の小さな,かろうじて触知できる,孤立性の淡白色ないし(炭粉が共存する時には)黒色調の結節である.病気の進行に伴ってこれらの結節は融合し,コラーゲン性の硬い瘢痕となる.時には薄いシート状の石灰化がリンパ節に起こり,レントゲン像で卵殻様石灰化として認められる.
 組織学的に結節性病変は,同心円状の硝子化した膠原線維の層と,それを取り囲むより緻密な膠原線維の被膜から成る.