線維性骨異形成 fibrous dysplasia






 未熟な骨組織と線維性組織から成る成因不明の非腫瘍性骨病変で,一種の形成異常とみなされる. 臨床的に本症が発見されるのは10歳代が多く,病的骨折を伴ったり,変形により気づかされる.
 1つの骨に限局する単骨性と多数の骨に多発性病変を見る多骨性とに区別される.多骨性の本病変に,皮膚の色素沈着,性的早熟(乳腺肥大,性器出血など)を伴うものは,Albright症候群とよばれる.単骨性のものは男児に好発し,Albright症候群は女児に多い.
 本症は大腿骨,脛骨,肋骨,頭蓋骨,顎骨に好発する.X線像では,病巣に含まれる骨梁によって境界不明瞭なスリガラス様陰影を呈することが特徴的である.
 肉眼的には,病変部は白っぽく線維性に見えるが,触れるとざらざらした感じが特徴的である.
 組織学的には,均一な線維芽細胞様の紡錘形細胞の増殖よりなる線維性組織と,しばしば不整形な線維骨梁 fiber bone(woven bone)を主体とする(1).診断的価値の高いのは層板構造のない幼若な骨梁にもかかわらず骨芽細胞による包囲が目立たない点である(2).鍍銀標本で見ると,線維骨梁から細い好銀線維が周囲の線維性組織へ毛状に伸びている.骨梁間の結合織には小血管が見られ(3),泡沫細胞が出現することもある(4).